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食害対策の1つとして
クロダイバーガー作りに取り組む

弁天島海浜公園は潮干狩りができるところとして毎年多くの観光客が訪れていましたが、令和に入ってから実は一度も行われていません。原因のひとつとして、クロダイによる食害があげられています。

2023年は弁天島の赤い鳥居の形をした観光シンボルタワーができて50周年の節目の年にあたり、今後の50年を考えた取り組みとして、クロダイを使って何かできないか?ということで、『Resort café LEADER弁天島店』の監修で浜松調理菓子専門学校の生徒がクロダイバーガー作りに挑戦し、夏の弁天島海開きの際に試験販売を行いました。

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クロダイ被害にあった
漁師さんの生の声

弁天島遊船組合 間瀬組合長

クロダイの被害を受け始めたのはここ4~5年の間で、特にアサリについては2010年に5000トンあった漁獲量が、2年前には100トンまで減少し、今年も10月以降漁にすら出られないほどの影響を受けています。

水温が上がり冬にしかいなかったクロダイが年中浜名湖に留まり、アサリが食べられてしまっています。そして、アサリがなくなると、その後は養殖している海苔や牡蠣を食べるようになりました。

対策として海苔棚や牡蠣棚に網を張り巡らせて侵入を防ぐようにしたのですが、多額の費用がかかるのが悩みどころです。

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漁師を助け未来へ

白身魚のフィッシュバーガーということで、どうアレンジするかを専門学校での試食会を通じてセレクトし、地元産の海苔をアクセントにしながらヤンニョム、レモンタルタル、ハニーマスタードの3つの味が楽しめるようになっています。

弁天島海開きにおいて、クロダイバーガーは3時間で予定数の200個を完売する大成功をおさめました。その後もイベントで何度かクロダイバーガーの作成をしながら試行錯誤を繰り返しています。

地域ブランドのバーガーは肉系のものが多い中で、魚系のバーガーを作ることで地域の特徴を出せますし、肉・魚両方のバーガーを販売することも可能になります。クロダイの漁獲量は安定しているわけではないので、流通面の整備をしながら地域の飲食店や宿泊施設でも年中提供できるメニューとして広げていきたいと考えています。